告白 懺悔 記録 

帰省。人生の話。

僕は長男で、末っ子だ。僕は地元から逃げた。人間関係をうまく築き上げられなくて、ずっと恥ずかしいと感じながら生きていて、そんなのが嫌だった。親友はいるし、たまに遊んでくれる友達もいるけれど、僕は僕の人生が恥ずかしかったんだ。
わがままで地元を出させてもらって、僕はそこでうまくやれた。僕は幸せだった。
僕には姉が二人いる。長女は5年間に結婚して出て行き、次女は今年結婚した。31での結婚だった。次女は明るくて、両親と一番うまくやっていた。実際結婚式の後、親は「長女のときは嫁に出せて安心したけど、次女の時は寂しかったなぁ」と言っていた。
僕は今日、親から「でもまぁ、あの子は結婚するより一人身で楽しむのが好きな子だったから、これぐらいの年で結婚できてよかったんだよ。」と聞かされた。僕は、姉がそんな考えで生きているわけじゃないって事を知っていた。僕のせいなんだ。姉が結婚を遅らせていたのは、僕が出て行ったせいで夫婦だけになってしまう両親を想っていたからだ。そしてそれを親に感づかせない生活を送っていた。
こんなことが原因なのかどうか、結局誰にもはっきりとはわからないのだけれど、姉が子供ができなくて困っている。おなかの中で大きく育ってくれないらしい。年齢のせいだとしたら、僕のせいだ。
長女は結婚しても地元に残っていて、実家の近くに家を建てた。旦那さんの実家からは少し遠く、僕らの家にかなり近い。旦那さんが次男だということもあるだろうけど、これは家を出て行った僕の変わりに親のことを見られる場所に住んでくれたんだと思う。あまりこういう話をするキョウダイではないので、面と向かって話をしたわけではないのだけれど、それがそこに住む理由に含まれていない訳がない。姉は自分の人生の大きな決定を、僕のために、親のためにしてくれた。
結局僕は逃げ出して、自分だけ何もかも成功させようとしている。年下だから、僕が一番決断を先延ばしにできたんだ。姉が決断するのを待っていた。もちろん引け目を感じている。僕だって何年も悩んではいたんだ。でもそんなのいいわけだ。結局僕は僕の生活を選び、成功した場所で生きていこうとしている。駄々をこね、姉や親に甘えてヌクヌクと生きていこうとしているんだ。
そういうことなんだって事ぐらい、みんなわかっていると思う。でもそんな僕を容認し、応援すらしてくれる。話をしながら涙が出そうになってしまった。涙なんか流しても、僕のやろうとしていることは何も変わらないと言うことを覚えておく。ただ、どうせそうするのなら、精一杯幸せな人生を送ってやるとも決意した。