はだけた浴衣

足の傷が塞がってきた。
体も心も、新しいもので覆いつくされていく。大きくなり、傷が塞がり、新しい手相が出来上がる。いろいろな影響を受けて少し形を合えるけれど、僕の体は勝手に元に戻ろうとする。
傷は傷のままで なんて思うけど、そんな体は愛せないか。
何かの本に、「人はその肌の柔らかさを愛すんだ」って書いてあって、その通りだと思った。雪国だったかな?
怪我をする度、鱗と毛がない体への進化に疑問を持つけれど、人肌の柔らかさを感じると、正しい進化なんだろうって思わされる。柔らかさこそが。

ちゃんとしたシャツの袖に手を通し始めた頃からだらしない格好が嫌いになった。でも、それはいいよ。

行った記録(改)